Intel の低価格帯モバイル向けプロセッサ「Wildcat Lake (Core Series 3)」を採用する Googlebook は、リファレンスボード「Ocelot」を基礎として開発が進められています。
Panther Lake (Core Ultra Series 3) を採用する Fatcat シリーズは、Googlebook の「超プレミアム」なランクとして 2026 年秋の第 1 弾でリリースが予定されていますが、Ocelot シリーズは Wildcat Lake という Intel N シリーズ後継の廉価チップを採用することもあり、同じタイミングでは発表されない予定です。
この記事では、Wildcat Lake を搭載する Googlebook の基盤となる「Ocelot」について、これまでの開発状況をまとめます。
Ocelot は Wildcat Lake を搭載する開発基盤
Wildcat Lake (Core Series 3) のリファレンスボードとなる Ocelot は、2025 年 5 月に開発が確認されました。当初は Chromebook と思われていましたが、開発状況などから Googlebook のエントリー向けモデルになることが分かっています。
その後、複数のモデルの開発が進められ、記事執筆時点では次の 5 つのモデルの開発が確認されています。
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ボード名 |
フォームファクター |
メーカー予想 |
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Ojal |
クラムシェル |
? |
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Matsu |
コンバーチブル / クラムシェル |
Acer? |
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Kodkod |
クラムシェル |
? |
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Ocicat |
コンバーチブル |
HP? |
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Hekla |
クラムシェル |
? |
Ocelot から最初に派生したボードは「Ojal」と「Matsu」という 2 つで、コードから両者の大きな違いはクラムシェルとコンバーチブルということが示されています。その後、「Kodkod」と「Ocicat」が追加され、最近になって「Hekla」の開発が始まりました。
Ojal
Ojal は Matsu とともに最初に確認されたリファレンスボードで、テンキーを搭載しないクラムシェルタイプとして設計されています。
2 つの USB-C ポートや HDMI、指紋センサ、キーボードバックライトの搭載のほか、Wi-Fi 7 や 5G (WWAN) のサポートが示されています。
バッテリーは単一種類での対応が確認されていますが、メーカーは現時点で分かっていません。
Matsu
Ojal とともに確認された Matsu は、クラムシェルまたはコンバーチブルが選択でき、オプションでタッチ対応も可能な設計です。
2 つの USB-C ポートと 1 つの USB-A ポート、指紋センサ、キーボードバックライト、最大 65W 充電、Wi-Fi 7 のサポートが示されています。
複数メーカー製のバッテリーに対応する記述があり、このうち Acer のモデルで使われるものと一致していることから、Acer のデバイスになる可能性が高いと見られます。
Kodkod
Kodkod は、Ojal 同様にテンキーを搭載しないクラムシェルタイプとして設計されています。
2 つの USB-C ポートと 2 つの USB-A ポート、HDMI、microSD カードリーダー、指紋センサも搭載する可能性が示されており、Ojal よりも拡張性が高くなっています。メーカーはまだ判明していません。
Ocicat
Ocicat は、タッチ対応のコンバーチブルタイプで、2 つの USB-C と 1 つの USB-A、HDMI、指紋センサの搭載が確認されています。
バッテリーの記述から HP のデバイスになる可能性が示されています。
Hekla
Ocelot シリーズで 5 つ目として発見された Hekla は、開発はまだ始まったばかりで情報は少ないものの、テンキーを搭載しないクラムシェルタイプ、14〜16 インチクラスのディスプレイ、最大 65W 充電、2 つの USB-C ポートと 1 つの USB-A ポート、Glow Bar (ライトバー)、指紋センサやバックライトキーボードといった仕様がコード上から示されています。
メーカーは不明ですが、ASUS、Lenovo、Dell のいずれかになる可能性があります。
Intel Wildcat Lake / Core Series 3 プロセッサの主な仕様
Googlebook の「Ocelot」シリーズに搭載される Wildcat Lake は、2026 年 4 月に Intel が正式発表した Core Series 3 のコードネームです。
最大 2 つの P コア (Cougar Cove) と 4 つの LPE コア (Darkmont) を組み合わせた最大 6 コア構成で、GPU には最大 2 コアの Xe3 を搭載します。SKU ごとの仕様は次のとおりです。
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プロセッサ名 |
コア数 |
最大ターボ |
GPU |
NPU (TOPS) |
|
Core 7 360 |
6 |
4.8GHz |
2Xe / 2.6GHz |
17 |
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Core 7 350 |
6 |
4.8GHz |
2Xe / 2.6GHz |
17 |
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Core 5 330 |
6 |
4.6GHz |
2Xe / 2.5GHz |
16 |
|
Core 5 320 |
6 |
4.6GHz |
2Xe / 2.5GHz |
16 |
|
Core 5 315 |
6 |
4.4GHz |
2Xe / 2.3GHz |
15 |
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Core 5 305 |
6 |
4.3GHz |
1Xe / 2.3GHz |
なし |
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Core 3 304 |
5 |
4.3GHz |
1Xe / 2.3GHz |
15 |
メモリは最大 48GB の LPDDR5x-7467、または最大 64GB の DDR5-6400 に対応し、Wi-Fi 7、Bluetooth 6.0、最大 2 つの Thunderbolt 4 をサポートします。
Wildcat Lake は、Chromebook Plus で採用されていた Intel Core 3 / 5 (Alder Lake-N 世代) の後継にあたるチップで、Fatcat シリーズが搭載する Panther Lake (Core Ultra Series 3) に対してエントリー向けの位置付けとなります。
Googlebook における Wildcat Lake の立ち位置
Googlebook の OS となる Aluminium には「AL Premium」、「AL Mass Premium」、「AL Entry」という 3 つのクラスが存在していることが報じられています。
上位の Panther Lake を採用する「Fatcat」シリーズは、このうち最上位の AL Premium クラスに位置づけられることが分かっており、2026 年秋の第 1 弾はこのクラスを中心とした「超プレミアム」な価格帯からのスタートとなります。
Wildcat Lake の立ち位置についてはまだはっきりとは分かりませんが、すでに上位として Panther Lake が存在していることから、「AL Entry」または「AL Mass Premium」の 2 つが候補として考えられます。
また、Chromebook Plus デバイスとして Core プロセッサが搭載されており、通常の Chromebook とは異なる扱いであったことも考慮すると、Wildcat Lake は「AL Mass Premium」に相当する可能性が高いです。
まとめ
Wildcat Lake を採用する Ocelot シリーズでは、現時点で Ojal、Matsu、Kodkod、Ocicat、Hekla の 5 つのモデルの開発が確認されています。
2026 年秋の Googlebook 第 1 弾は、AL Premium クラスの「超プレミアム」なモデルに限られるため、AL Mass Premium に相当すると見られる Ocelot シリーズのデバイスは、それ以降のリリースとなります。
なお、記事執筆時点では AL Mass Premium に相当するモデルの開発は Intel のみが確認されており、MediaTek や Qualcomm のチップを搭載する Googlebook の開発については確認できていません。