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Googlebook をメインデバイスで使用して 2 週間。現状と課題

2026年10月26日

Chromebook ユーザーが Googlebook を 2 週間メインで使って見えた現状と課題です。ハードウェアの完成度やスマートフォン連携の利便性は高いものの、ChromeOS と比べた操作性の違いや OS の最適化不足など、日常の作業環境としては課題も残ります。

Googlebook Desk Setup Oct 2026
Googlebook Desk Setup Oct 2026
Google Preferred Source

Googlebook の予約は 9 月の発表時点で開始していましたが、2026 年 10 月 4 日に米国から順次販売開始となりました。私は日本のユーザーであるため、米国から購入代行サービスを使う必要があり、実際に届いたのは 10 月 13 日でした。

購入したモデルは「Lenovo Googlebook 15」と「Dell XPS Googlebook」で、Lenovo が先に到着していますが、それ以後はほぼすべての作業を Googlebook だけで行っています。

すでに HelenTech では Googlebook のファーストインプレッションと実機レビューを公開していますが、今回は Chromebook ユーザーが Googlebook を 2 週間ほど使用してみての印象を改めてお伝えしていきます。

ハードウェアは優れている

Lenovo Googlebook 15 および Dell XPS Googlebook を使い分けていますが、どちらも共通してハードウェアについては優れています。

たとえば、Lenovo であれば 15.3 インチ高解像度ディスプレイを搭載しながらも、重さは約 1.29kg に抑えられており、据え置きでも持ち運びでも対応できる柔軟性が魅力です。また、指紋認証だけでなく顔認証にも対応していたり、Thunderbolt 4 対応の USB-C ポートだけでなく、USB-A や HDMI を備えるなど拡張性もあります。

もう 1 つの Dell XPS Googlebook も、13.4 インチと重さが約 1kg というコンパクト・軽量モデルでありながら、高解像度ディスプレイや Snapdragon X Elite の性能、バッテリー駆動時間を備え、持ち運ぶ機会の多いユーザーにはバランスの取れたモデルとなっています。

Lenovo Googlebook 15 and Dell Xps Googlebook

いずれも Chromebook Plus から見ても贅沢な仕様となっており、パフォーマンスも Chromebook の最上位クラスに匹敵するためプレミアムなモデルと呼べますが、Windows や MacBook などと比較すると、それでもミドルレンジくらいの性能しかないことは事実です。

この点、Googlebook は Android ベースの Googlebook OS であるためパフォーマンスに大きな不足は感じず、比較的スムーズな動作をしますが、その Googlebook OS がまだ最適化されているとは言えず、ハードウェアの完成度の足を引っ張っている印象です。

ChromeOS との統合ではなく、Android の拡張

Google は、Googlebook OS を ChromeOS と Android のハイブリッド設計と呼んでおり、実際そのとおりなのかもしれませんが、ユーザー視点では ChromeOS の要素は見えず、Android の拡張と感じます。

キーボードとタッチパッド

たとえば、キーボードショートカットは Chromebook から大きく変更されており、主要な操作はすべて「アクションキー (G)」を組み合わせて使う必要があります。これ自体は Android がベースになっているので仕方ないですが、大きく操作性が変わるため慣れるまでは使いづらさを感じます。

また、現時点ではアクションキーを組み合わせる以外のショートカットに自由にカスタマイズすることができません。さらに、現時点ではごく一部のキーの入れ替えを除くと、クイックインサートキーも含めてキーのカスタマイズに対応していません。

タッチパッドも、現時点では 3 本指スワイプによる通知の表示と「概要」の表示、戻る操作はできますが、Chromebook にあったような仮想デスクトップの切り替えや 4 本指スワイプがありません。そのため、仮想デスクトップを切り替えるにはキーボード操作または概要を表示して選択する必要があります。

仮想デスクトップ

Googlebook では、仮想デスクトップを利用することはできるものの、前述のように切り替えが手間なだけではなく、キーボードショートカットで新しい仮想デスクトップを追加・削除したり、名前を付けたり、仮想デスクトップを統合させることなどができません。

一方で、ChromeOS とは違って外部モニターを接続したときに、ディスプレイごとに仮想デスクトップが作成され別々に表示されるため、例えば内蔵ディスプレイの仮想デスクトップを切り替えても外部モニターは切り替わらずそのままとなります。Chromebook では全部の画面が一律で切り替わっていましたが、Googlebook では画面ごとに表示を維持しておける点はメリットです。

この影響で外部モニターから Googlebook を取り外すと、本体の仮想デスクトップに外部モニター分の仮想デスクトップが追加されます。これ自体は問題ないのですが、仮想デスクトップが何個作成されており、自分がいまどの位置の仮想デスクトップを開いているかが分かるプレビューがないことが不便です。

Googlebook Virtual Desktop Screenshot 

Chrome ブラウザ

搭載されている Chrome ブラウザも、デスクトップ版と同じように Chrome 拡張機能や縦タブに対応していますが、次のような点が異なります。

  • タブの分割表示の非対応

  • 画像やファイルを右クリックメニューから保存するときにダウンロード先の指定ができない

  • 検証ツールがサイドパネルではなく新規ウィンドウで開く

  • タブグループの操作性 (自動保存と同期はできる)

  • 復元は最後にアクティブだったウィンドウのみ

  • 「すべてのブックマーク」をクリックするとタブで開く

  • ブックマークを管理するときにドラッグアンドドロップで移動ができない

この他にもいくつか細かい違いはありますが、Android 版 Chrome と同じことはできるものの、デスクトップ版で利用できる便利な機能が使えず、デスクトップ版 Chrome ではなく Android 版 Chrome で拡張機能が利用できるようになった、くらいの印象です。

また、現時点では日本語環境では Windows / macOS、Chromebook Plus で利用できる Gemini in Chrome が利用できません。ただし、この点については日本未発表であるため、今後改善する可能性があります。

なお、Chrome のマルチプロファイルの切り替え機能については、今後のアップデートで追加が検討されています。

Linux ターミナル

Googlebook が Android ベースとなったことで、ネイティブな Android アプリだけでなく Linux ターミナルも利用しやすくなったことはメリットです。

しかし、現時点では Linux アプリをインストールしてもターミナル内でしか使うことができず、Linux の GUI アプリをアプリランチャーから起動させたり、独立したウィンドウで表示させることができません。

幸いにも、Google はこの点について改善する計画があることを明らかにしましたが、いつリリースされるかは分かっていません。

このほか、Googlebook にプリインストールされている Android 版 Antigravity アプリは非常にスムーズに動作して便利なのですが、使うときには Linux ターミナルで毎回許可する必要があり、ターミナルを閉じてしまうと Antigravity も動作を停止してしまうため、やや操作性が悪いのが難点です。

外部モニターと画面解像度

もう 1 つ付け加えるとすれば、画面の解像度の調整と外部モニターが使いづらいことです。

Googlebook では [設定] > [デバイスとアクセサリー] > [ディスプレイ] > [表示サイズとテキスト] から、画面の表示サイズを変更することができます。Windows / macOS / ChromeOS であれば、画面解像度や拡大倍率などが表示されるため、たとえばネイティブ解像度なのか、FHD+ 相当なのか、あるいはその中間なのかといったことが把握しやすいですが、Googlebook ではそれが表示されないため、自分がどの解像度で利用しているかがすぐに分かりません。

また、画面上に解像度が表示されないだけでなく、表示サイズが単に 5 段階でしか表示されないため、本当に高解像度になっているのか分からない点もネックです。

Googlebook Display Settings

たとえば、Lenovo Googlebook 15 であれば、ChromeOS でいうネイティブ解像度に合わせると 2,880×1,800 になるはずですが、Googlebook ではこの解像度を設定できないだけでなく、今の解像度がいくつかが分かりません。

これについては Web ツールで調べてみたところ、Lenovo Googlebook 15 の最も広い表示は 2,259×1,412 相当、Dell XPS Googlebook は 2,008×1,255 相当であることが分かりました。つまり、どちらもネイティブ解像度ではなく、それよりも抑えられていることが分かります。

状況によっては、より広い画面で確認したいこともあると思いますが、この辺の自由度は他の OS に比べてかなり低くなっています。

スマートフォンやタブレットであれば、このような細かい話は必要ないと思いますが、Googlebook はノート PC であるため、生産性向上という観点からもこういう調整は必要です。

スマートフォンの連携は予想以上に便利

上記は、Chromebook でもよく利用していた機能で、明らかに使い勝手が悪くなっていると感じたもののみを挙げています。しかし、使い始めは違いに戸惑いましたが、慣れてくれば一部の不安定さを除くとそこまで気にはなりません。

一方で、Googlebook になったことで便利になったことの1つには、Android スマートフォンとの連携が強化されたことがあります。

Googlebook と同じアカウントで連携した Android スマートフォンのアプリにアクセスできる「アプリのキャスト」は、アプリを直接操作できるため Googlebook にアプリをインストールする必要はありません。また、スマートフォンからの通知を受け取ることができるため、メッセージや SNS などを見逃しにくくなります。

Googlebook Cast My Apps Screenshot

Chromebook でも「スマートフォンハブ」を経由することで似たようなことはできましたが、ここまで高度な連携はできませんでした。何より Chromebook よりも接続が安定していることも強みです。

さらに、このスマートフォン連携は、複数のデバイスを切り替えることができるため、例えば Pixel 11 Pro と Pixel 10 Pro が連携されていれば、アプリのキャスト画面からどちらかを選ぶことで、それぞれのスマートフォンごとに使えます。

もう 1 つの便利な機能は「ファイルアクセス」で、こちらも連携しているスマートフォンごとにファイルを見ることができ、スクリーンショットや撮影した写真、ダウンロードしたファイルなどに直接アクセスできます。このような記事を書いているときに、Google ドライブやフォトなどを経由しなくても良いのが便利です。

このほかにも、ネットワークが切断された状態になるとすぐにテザリングの通知が表示され、スマートフォンからのネットワークアクセスにスムーズに切り替えられる点もメリットです。

なお、現時点ではテザリングの使用中に「アプリのキャスト」を使用できないという問題がありますが、Google は今後のアップデートで修正を予定していることを明らかにしています。ただし、いつ修正されるかは未定です。

個別のアップデートによる修正対応と機能の追加

Chromebook では定例のアップデートを待つ必要がありましたが、Googlebook OS になったことでアプリごとや機種ごとの個別対応が可能になりました。そのため、何らかの問題が発生した場合でも修正や対応が早くなっている点が大きなメリットです。

たとえば、先日は Intel チップを搭載した Googlebook を対象にシステムアップデートが展開されており、画面コントラストの問題や Chrome などの視覚的な不具合の修正が行われました。

また、新機能の追加なども大規模な OS アップデートを待たずに開発者サービスやアプリごとの更新で可能になっています。

この点は Chromebook から改善していますが、結局のところ対応を待つ必要があることには変わりありません。

現時点ではアーリーアダプター向けだが、今後の進化に期待

Googlebook を約 2 週間メインで使い続けてみて、操作性の違いには慣れてきたものの、Chromebook から明確にダウングレードしたと感じる部分も依然として残っています。直近のアップデートや機能制限の状況を踏まえても、Googlebook はまだ初期のリリース段階にあり、プラットフォーム全体に手探り感があることは否めません。

一方で、ユーザーからのフィードバックに対して不具合の修正や改善計画が順次明らかにされるなど、初期の対応体制は確認できています。OS の最適化にはまだ時間を要するものの、今後の継続的なアップデートを通じた機能の改善や利便性の向上には期待が持てます。

全体として、現時点での完成度はまだ高いとは言えません。最初から安定した作業環境を求めるユーザーにはおすすめしづらいのが正直なところですが、仕様上の制限や改善のプロセスも含めて楽しめるアーリーアダプター向けのデバイスと言えます。

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